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【Monozukuri Hub Meetup vol.5】ファッション&テクノロジーイベントレポート

京都で“ハードウェアの開発支援”をおこなっているMakers Boot Campは、2016年8月23日(火)MTRL Kyotoにて月一回のイベント「ものづくりハブミートアップ」(主催:京都市と京都高度技術研究所)を開催した。 「ファッション&テクノロジー」をテーマに、基調講演、スタートアップによるピッチ、懇親会というプログラムを用意し、来場者はファッションとテクノロジーの可能性についての理解を深めた。 160823MBC023s 16.36.48 今回は簡易通訳の代わりにTwitterを用いて、イベントの状況報告と通訳をライブで試みた。参加者からは、「プレゼンターが言っていることを理解できなくても、Twitterスクリーンを見ると内容が分かるので、大変助かった。」と大変好評を博した。同時にPeriscope を用いてライブ中継もおこなわれた。 160823MBC017s 16.36.48 「Makers Boot Campは、ハードウェアのスタートアップアクセラレーターであります。世界中のスタートアップと高い技術を持つ日本のメーカーとを繋ぐ役割を果たしていきます。」という熱い想いのこもった言葉と共に、今回のイベントの趣旨をMakers Boot Campの代表取締役である牧野成将から説明を受けた。 160823MBC040s 16.36.48 Cos Kyotoの代表取締役である北林功氏による「文化ビジネスコーディネーターについて」の基調講演からスタートした。 北林氏は、「地場産業が脚光を浴びるためには、もっと文化ビジネスに独特な文化的価値があることを理解することが必要だ」だと述べ、同時に「技術者や製造業者は、実際に消費者と繋がるコネクションがない」ことを強調した。そこで北林氏はKyoto Design Weekなどをオーガナイズし、技術者と消費者を繋ぐ努力を重ねている。実際に消費者からのフィードバックを得ることで、技術者や製造業者の技術改良に繋がっているという。 最後に「モノづくりのコミュニティ、バリューサークル」を創ることの重要性と技術者と消費者を繋ぐ”文化ビジネスコーディネーター”の役割について述べ、北林氏は講演を終えた。 160823MBC087s 16.36.48 その後のセクションでは、スタートアップ3社によるピッチが行われた。 最初のピッチはno new folk studio 代表取締役である菊川裕也氏だ。 一橋大学で商学を勉強していたが、音楽への強い情熱を持っていた菊川氏。首都大学東京大学院卒業後、ウイスキーグラスにセンサーを取り付け、息を吹きかけると壁にシーンに合った光と音楽が流れるグラスを開発した。 さらに音楽のインターフェースに興味があった菊川氏は、LED、センサー、Bluetoothモジュールが内蔵されたスマートシューズ「Orphe」の開発にも着手。従来のLEDシューズでは実現不可能と言われていた鮮やかな光を放つことを成功させた。センサーはあらゆる足の動きを感知できるので、ユーザーはiOS/Andoroidアプリを用いてセンサーから得たデータを音や光、インターネットのあらゆる情報とリンクさせ自由にカスタマイズできる。つまり、Orpheはユーザーのアイディア次第でシーンに応じた使い方ができるプロダクトでもある。菊川氏はスマートフットウェアの可能性を感じており、「動作」「音楽」「光」を組み合わせてフットウェアのエコシステムを創っていきたいと強調し、ピッチを終えた。 160823MBC127s 16.36.48 2社目はMonozukuri Boot Campのプログラムの一環として京都に滞在しているThe Crated社のCPOミーシャ・ブルック氏の発表である。 ファッション業界はテクノロジーとファッションを融合させたスマートアパレルに大きな可能性を感じているというところから話は始まった。The Crated は電導性インクの開発から始まり、これまでLEDを用いた光るジャケットや、ヒーター機能を備えたジャケットの開発にも成功している。今後は、ファッション業界だけでなく医療や、セキュリティー業界への進出も考えていると展望を述べた。今回の日本滞在で日本企業とパートナーシップを結べる可能性ができてており、今後も電導性インクの改良を行っていくそうだ。 160823MBC162s 最後の発表は同じくMonozukuri Boot Campに参加しているBonBouton社リン・リー氏によりおこなわれた。BonBouton社はグラフェン製のセンサーテクノロジーを衣類に用い、体温や心拍数などの情報を日常的に読み取り情報共有をおこなうアプリと技術を開発中である。形態としてはボタン状の発信器とセンサーをつなげるプロトタイプを検証している段階である。今後はスポーツ、医療、軍事関連事業分野で技術貢献していきたいと今後の志を熱く述べた。 160823MBC250s 16.36.48160823MBC246s 16.36.48 ピッチの後の懇親会では、参加者とプレゼンターがざっくばらんに意見交換を行い、今後の開発やものづくりに関する意見を交換する場となった。 160823MBC184s 16.36.48 次回のMeetupは9月12日19時からMTRL 京都にて行われる予定である。

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