Cos Kyotoの代表取締役である北林功氏による「文化ビジネスコーディネーターについて」の基調講演からスタートした。
北林氏は、「地場産業が脚光を浴びるためには、もっと文化ビジネスに独特な文化的価値があることを理解することが必要だ」だと述べ、同時に「技術者や製造業者は、実際に消費者と繋がるコネクションがない」ことを強調した。そこで北林氏はKyoto Design Weekなどをオーガナイズし、技術者と消費者を繋ぐ努力を重ねている。実際に消費者からのフィードバックを得ることで、技術者や製造業者の技術改良に繋がっているという。
最後に「モノづくりのコミュニティ、バリューサークル」を創ることの重要性と技術者と消費者を繋ぐ”文化ビジネスコーディネーター”の役割について述べ、北林氏は講演を終えた。
その後のセクションでは、スタートアップ3社によるピッチが行われた。
最初のピッチはno new folk studio 代表取締役である菊川裕也氏だ。 一橋大学で商学を勉強していたが、音楽への強い情熱を持っていた菊川氏。首都大学東京大学院卒業後、ウイスキーグラスにセンサーを取り付け、息を吹きかけると壁にシーンに合った光と音楽が流れるグラスを開発した。 さらに音楽のインターフェースに興味があった菊川氏は、LED、センサー、Bluetoothモジュールが内蔵されたスマートシューズ「Orphe」の開発にも着手。従来のLEDシューズでは実現不可能と言われていた鮮やかな光を放つことを成功させた。センサーはあらゆる足の動きを感知できるので、ユーザーはiOS/Andoroidアプリを用いてセンサーから得たデータを音や光、インターネットのあらゆる情報とリンクさせ自由にカスタマイズできる。つまり、Orpheはユーザーのアイディア次第でシーンに応じた使い方ができるプロダクトでもある。菊川氏はスマートフットウェアの可能性を感じており、「動作」「音楽」「光」を組み合わせてフットウェアのエコシステムを創っていきたいと強調し、ピッチを終えた。