Salesforce創業者やシリコンバレー老舗VCが出資するMira社は、ARで製造業DXを推進


米国スタートアップ投資を担当している中島です。
私たちは製造業にイノベーションをもたらすスタートアップに戦略的に投資しています。

今回は投資先スタートアップの一つで、Salesforce.com創業者のMarc Benioff氏や、シリコンバレーの老舗ベンチャーキャピタルSequoia Capitalが出資している、米国Mira Labs社についてご紹介します。


USJの「スーパー・ニンテンドー・ワールド」に採用されたARゴーグル


Mira Labs社は2016年に創業した、ARゴーグル「Mira Prism」を開発するスタートアップです。製品の最大の特徴は、ARのエンジンにiPhoneを使用することで製品価格や導入コストを大幅に削減したことです。



ARゴーグルの多くは、独自設計のハードウェアを使っているため、年間2億台以上が生産されるiPhoneに比べて、どうしてもコストが高くなります。そのうえ、アプリの開発や運用環境もiPhone(iOS)のものが使えるため、開発コストを抑えられるだけでなく、多くの人にとって馴染みのあるインタフェースのため、企業の導入・教育コストを下げられるだけでなく、導入までの期間を短縮できるメリットがあります。

Mira Prismは当初、エンタメ分野での利用が期待されており、日本でも2021年にユニバーサル・スタジオ・ジャパンのアトラクション「スーパー・ニンテンドー・ワールド」に採用されています。


工場での作業の効率化や安全性の向上を実現する製造業DX


Miraがユースケースとして現在、注力しているのが製造業分野になります。工場の労働者が彼らのARゴーグルを使用することで、リモートの管理者からの指示をハンズフリーで視覚的に受け取ることができます(メニューの選択などは、視線を使います)。



「ノーコード」の開発環境を備えているのもMiraの強みです。工場の備品の点検や、障害時の対応などを、管理者がコードを書くことなく、ARゴーグルに表示する作業手順をドラッグ&ドロップで簡単に作成できることで、作業員はその指示に従って安全かつ効率的に作業を実施することが可能となります。例えば、工場に設置されている機器の点検の際にMira Prismに搭載されたカメラを起動して、撮った写真を自動的に収集する、といったワークフローを作成すれば、作業員はマニュアルを読み込む必要はなく、また作業の漏れなども防ぐことが可能になります。



このようにMira Labs社は自社で一気通貫してハードウェアとソフトウェアを開発することで「製造業DX」を支援しており、業界で高い評価を得ています。

世界最大規模のコングロマリットの一つである米国コーク・インダストリーズ社は、大手IT企業が開発したARゴーグルではなくMira Prismを採用し、全社の共通プラットフォーム製品として活用しています。


Mira Labs社も登場する、製造業イノベーションがテーマのVirtual Demo Day


Monozukuri Venturesでは、Mira Labs社のような「製造業イノベーション」に取り組む米国スタートアップをご紹介するオンラインイベント「Virtual Demo Day」を定期的に開催しています。

2022年2月4日(金)に開催する「Virtual Demo Day #6: 製造業イノベーション特集」では、この記事でご紹介したMira Labs社のビデオをご紹介するとともに、米国で投資を担当するチームが日本語で質疑応答をお受けする予定です。

ご参加を希望される方は、下記ページよりご登録のほどよろしくお願いいたします。

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