スタートアップや企業の技術課題を解決し、製品化・量産化を成功に導くMonozukuri Ventures(以下、MZV)のテックコンサルティング。その最前線で活躍する二上 範之氏に、これまでのキャリアや支援の実態、そしてハードウェアスタートアップに求められる要素について伺いました。
—今までの経歴とMZVのテックコンサルティングに参画したきっかけ
大学では機械工学を専攻し、卒業後にシャープへ入社しました。シャープでは37年にわたり活躍し、最初は電子レンジの機構設計からキャリアをスタートさせました。 その後、研究所に異動し、CADの研究開発を経て、CAEを含めたデジタルエンジニアリングの社内普及に注力しました。これにより、TVやスマホ、液晶モジュール、ソーラーなどの多岐にわたる商品開発プロセスを学ぶ機会を得ました。 キャリアの後半では、生産技術(装置開発や工場改善)に携わることができ、『設計から生産』『デバイスから商品』までの幅広い経験と知識を得る事が出来ました。 退職後も、ものづくりに携わり続けたいという強い想いがあり、2017年にMZVに参画しました。京都試作ネットの活動を知ったことで、ものづくりコンサルティングを通じてスタートアップや企業を支えたいと感じたことが、MZV参加の大きなきっかけです。
—ハードウェアスタートアップに求められるものと、そこに対してMZVのテックコンサルティングが提供する支援とは?
ハードウェアスタートアップにとって、試作の目的を明確にすることは極めて重要です。 試作を通じて確認すべきことと、量産品で検証すべきことを整理することで、コストと時間を有効に活用できます。 特に、試作にかけられるリソースには限りがあるため、費用やスケジュールに応じて試作の回数や確認項目を設定する判断力が、経営陣には求められます。 MZVのテックコンサルティングでは、スタートアップの状況に応じて試作の目的やリスクを明確化し、クライアントと複数回の打ち合わせを重ね、納得のいく形で開発を進められるようサポートします。
ケーススタディ:突発的なスケジュール変更に対応した事例
あるスタートアップでは、センサーを組み込んだIoTデバイス開発のサポートを行っていました。 当初は最終量産品までのスケジュールが立てられていましたが、量産試作の段階で急遽、大量の製品を使った実証実験が必要になりました。開始時期は変更できないため、量産開始を待つ余裕はありませんでした。 実証実験用の製品とはいえ、使用時に故障するリスクを最小限に抑える必要がありました。 そこで、MZVは残存していた課題を解決しながら、実証実験用製品を迅速に準備。 また、実証実験中に発生する可能性のあるクレームや故障に備え、1日単位でデータを集計・モニタリングしました。傾向不良やソフトウェアの不具合が発生すれば大きな問題になりかねないため、慎重に対応を続けました。 結果として、実証実験を無事に完了させ、その際に得られたデータは最終製品の品質向上に活かされました。 突発的なトラブルが発生した際に、自社の状況を客観的に把握し、適切な対応を取る力が、ハードウェアスタートアップの経営陣には求められます。MZVのテックコンサルティングでは、このような突発的な課題に対しても柔軟に対応し、スタートアップが安心して製品開発を進められるよう支援しています。 ハードウェア開発の現場では、想定外のトラブルやスケジュール変更は避けられません。その中で、適切な判断を下し、柔軟に対応できるかどうかが成功のカギとなります。MZVは、技術的な知見と豊富な経験を活かし、スタートアップがスムーズに製品化を進められるよう全力でサポートしていきます。
MZVのテックコンサルティングチームでは、スタートアップや企業が抱える技術的な課題を解決し、効率的に事業を立ち上げるサポートをしています。具体的には、プロジェクトの進行管理、プロトタイプ製作、量産化支援など、製品開発の各段階で手厚い支援を行っています。 まずは、こちらからお気軽にご相談ください。
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